胃カメラとは
胃カメラは、正式に上部消化管内視鏡検査と呼ばれ、口または鼻からカメラ(内視鏡)を挿入し、咽頭、喉頭、食道、胃、十二指腸の胆汁という酵素を分泌する腺の付近まで観察する検査です。
基本的には当院では鎮痛剤・鎮静剤を使用した苦痛の少ない検査を心がけておりますので、今まで胃カメラ検査を受けて辛かった方も安心して検査をお受けになれます。
当院における胃カメラの特長
内視鏡専門医による検査です
当院の胃カメラ及び大腸内視鏡検査では、日本消化器内視鏡学会の専門医指導医である院長が検査を担当します。検査の「苦痛の少なさ」や「検査の精度」は医師の経験により大きく変わります。
鎮痛剤と鎮静剤を使用した苦痛の少ない内視鏡検査です
当院では、患者様の年齢、性別、体重を考慮しながら適切な量の鎮痛剤と鎮静剤を使用し内視鏡検査を行います。完全に寝た状態ではなく、うとうとした状態で楽に検査を受けていただくことが可能です。また、状態に応じて全く使用しないで検査を行うことも可能です。また、検査後はリカバリールームでゆっくりと休んでいただくことが可能です。
検査は口からも鼻からを選ぶことが可能です
胃カメラを経口法(口からカメラを入れる方法)と経鼻法(鼻からカメラを入れる方法)からお選びいただくことが可能です。経鼻法の場合は鼻腔の麻酔のみ行います。検査中は起きているため、医師との会話も可能です。検査時間は5分程度で、検査終了後は鎮静剤と鎮痛剤を用いませんのですぐに起きていただき検査結果の説明を聞いていただけます。また、検査当日は自動車や自転車の運転が可能です。
まれに鼻腔が狭い方は経鼻法では検査ができないことがありますので、その場合は口からの方法に切り替えて検査することがあります。
経鼻法でも鎮静剤・鎮痛剤を希望されるかたは利用可能ですので相談してください。ただし、その場合は検査当日、自動車や自転車の運転はおこなえません。
胃カメラと大腸内視鏡の同日受診検査が可能です
当院では、胃と大腸の両方の内視鏡検査が必要と判断された場合は、同じ日に両方の内視鏡検査を受けていただくことが可能です。
徹底した衛生管理の元で検査を行います
内視鏡洗浄管理システムによる徹底した洗浄履歴や洗浄液濃度の管理に努めております。
内視鏡検査は土曜日も可能です
当院では、お仕事が忙しくて平日に休めない方にも胃カメラ・大腸内視鏡検査を受けてもらえるよう、土曜日の午後も検査を予約できるようにしております。また、必要があればアニサキス胃症のような虫体除去が必要とされる場合は即日にて対応させていただくことも可能です。
特殊光をもちいることでより深い観察が可能です
当院の胃カメラ・大腸内視鏡検査では特殊光を用いて微細な血管や表面構造の観察をするBML(Blue Light Imaging)や粘膜の微妙な色の違いを強調するLCI(Linked Color Imaging)観察を行います。これらは早期がんなどの微小病変をみつけだすことにすぐれております。
検査を通じてみつかる病気 一部のみの記載となります
- 食道がん
- 逆流性食道炎
- 食道裂孔ヘルニア
- バレット上皮
- 胃がん
- 胃ポリープ(胃底腺ポリープ・過形成性ポリープ)
- びらん性胃炎
- 胃潰瘍
- 胃粘膜下腫瘍
- 慢性胃炎(萎縮性胃炎・腸上皮化生) ピロリ菌感染に伴う粘膜変化
- アニサキス胃症
- 十二指腸がん
- 十二指腸ポリープ
- 十二指腸粘膜下腫瘍
- 消化管原発悪性リンパ腫
以下の症状があるような場合は検査を強くおすすめしたいと思います
- 胃の不調
- 胃の違和感、食欲低下、体重減少
- 胃痛、胸やけ、げっぷ、特にのどのつまり感、口の中の苦み
- たちくらみや息切れなどの貧血症状のある方
- 便の色が黒い
- 健康診断やドックの胃のバリウム検査で異常を指摘された
- ピロリ菌検査で陽性と指摘された
- ピロリ菌の除菌治療を行ったが、成功したのかどうかの効果判定をされていない、もしくは長らく内視鏡検査を受けていない
- アルコールを良く飲む、タバコを吸う
- 年齢が50歳以上の方
- 家系に消化器系のがんがいる
胃カメラを受ける際の注意事項
胃内視鏡検査を受けられる方は、まず日時を予約決定いたしますので、当院までご連絡、ご来院ください。
検査前来院時はまずは基本的に、現在の症状やこれまでの病歴などを伺います(人間ドックや健診で引っかかった方は、検査結果一式をお持ちください)。続いて、必要に応じて腹部の触診などの診察を行い、検査が決まりましたら、患者様のご都合を聞きながら検査日程を決定し、ご予約をお取りし、検査についての詳しい説明を行います。また、必要に応じ感染症などの血液検査を行います。
緊急性のある場合は即日の検査にも対応致しますので、そのような場合はまずはお電話をいただき、食事を摂らないで来院してください。
診察時にお持ちいただくもの
- 保険証
- 服用中のお薬がある方は、お薬手帳などお薬の内容がわかるもの
- 人間ドックや健診で引っかかった方はその検査結果一式
また、検査前日および検査当日の注意点は以下の通りです。
検査前日
前日の夕食は、なるべく午後9時までにすませるようにして下さい。
お酒は控えてください。
お茶や水は前日就寝前まで可能です。
検査当日
検査が終わるまでは食事は禁止です。(内服薬のため少量の飲水は可能です。詳しくは予約の際にご説明します。)
午後に胃カメラ希望されるかたは朝食あるいは昼食を検査6時間前までに済ませてください。
タバコは控えて下さい。(胃液分泌が多くなり、正確な検査が行い難くなります。)
リラックスして検査が受けられるよう、ゆったりとした服装でご来院ください。
胃カメラ検査の流れ
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1 来院
検査開始の30分前には来院してくださると助かります。
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2 受付
診察券、保険証、検査の同意書をお預かりします。 血圧測定をお願いいたします。
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3 問診
当日の健康状態をチェックします。 少しお待ちいただくこともありますのでご了承ください。
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4 身支度
お荷物をロッカーにいれてもらいます。
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5 消泡剤をのみます
胃の中の泡を消して胃壁をきれいにし、胃の中の状態を観察しやすくします。
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6 内視鏡室に移動 鎮静剤・鎮痛剤投与
ベット(ストレッチャー)に横になっていただき、そのまま内視鏡室に移動していただき、鎮静剤・鎮痛剤の投与を行います。
採血が必要な場合は同時に行うことがあります。
続けて経口的に行う場合は咽頭麻酔を追加にて行います。
経鼻法で行うかたは 経鼻内視鏡と同じ太さのスティックにて鼻の通りを確認してスムーズに通るほうの鼻道にスティックを5分間留置して鼻の穴を広げる前処置を行います。 -
7 内視鏡を挿入
麻酔が効いてきたらベッドに横になり、内視鏡を挿入して検査が始まります。
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8 検査開始
食道・胃・十二指腸などを観察し、必要があれば組織を採取します。
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9 検査終了
一通り観察を行ったら検査は終了です。検査時間は、個人差はありますが、5〜10分程度です。
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10 リカバリールームへ移動 休憩
ベット(ストレッチャー)のまま移動します。
リカバリールームで60分ほど休んでいただきます。
麻酔のさめ具合をみながら診察へご案内いたします。
経鼻内視鏡で鎮静剤を使用していない場合はすぐに結果説明が可能です。 -
11 診察
医師より画像を一緒にみながら検査結果の説明、検査後の注意点について説明させて頂きます。
細胞を生検された場合は検査結果が判明次第、説明させて頂きます。(2週間後以降に来院診察またはオンラインで説明させて頂きます。) -
12 会計
麻酔を使用しておりますので自動車、バイク、自転車の運転はできませんのでご了承ください。
本日は本当にお疲れ様でした。
胃カメラ後の注意事項
- 検査後、麻酔が覚めるまでの1時間程度は飲食をお控えください。
- 細胞を生検された方は検査後2日間は、アルコールや香辛料などの刺激物を控え、消化の良いものを召し上がるようにしてください。
胃カメラの費用
- 胃内視鏡検査のみ
- 1割負担 2,000円
3割負担 6,000円 - 胃内視鏡検査+ピロリ菌検査
- 1割負担 2,500円
3割負担 7,500円 - 胃内視鏡検査+病理検査
- 1割負担 3,000円~4,000円
3割負担 9,000円~12,000円 - アニサキス胃症など異物除去術
- 1割負担 5,000円
3割負担 15,000円