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クローン病

クローン病とは

クローン病は、潰瘍性大腸炎とあわせて炎症性腸疾患というくくりで、同じような概念の病気であるような説明をされてきております。この二つの病気は、自己免疫的異常という部分では似ている部分を持ち合わせてはおりますが、根本的には全く異なる病気と考えてくださったほうが良いと思っております。基本的にクローン病と違って、潰瘍性大腸炎は食事内容で再燃することはほぼありません(マーガリンなどは悪化要因になるのではないかと言われてはおりますが)。しかし、このクローン病は食事が非常に強く関与する病気であります。シンプルにわかりやすく表現すると食事アレルギー的なものとおきかえることができると感じます。日本では、遠い昔はこの病気は存在しなかったと言われております。欧米化した脂肪の多い食事が入ってきてから、認められるようになったとされており、すなわち、食事の内容の中でも、この脂肪がなぜか抗原性を有するようになったために、体に悪さをするようになり、それと接触する口の中から肛門まですべての粘膜のみならず、全層に炎症をきたすという病気であると認識されます(潰瘍性大腸炎とはことなり大腸粘膜だけおかす病気でなく、消化管全層、全域すべてというのが大きな違いであり、総合的に炎症の範囲が広いということが、この病気をひどくさせる原因でもあります)。また、最終的に脂肪のみならず、タンパクさえも抗原性を有する状態になってくるのではないかと考えております。
このため、治療は潰瘍性大腸炎同様に炎症を抑える抗炎症剤である5−アミノサリチル酸を用いるのですが、正直にそれほど劇的な効果はありません。基本的には脂肪摂取を完全に抑える事と、タンパクをアミノ酸まで分解して抗原性をなくしたものを摂取することが重要となってきます。ただ炎症が強い場合は、ステロイド治療などを行うことが必要というのが、いままでの治療の中心でありました。
口から肛門までの消化管を全層性におかす病気ではありますが、基本的な障害部位はリンパ組織が豊富な回盲部と呼ばれる小腸と大腸のつながりの部分に炎症をきたすことが多いです。

症状

消化管を全層性に口から肛門までおかす病気なので、炎症が進むと消化吸収障害を強くきたすようになるので、下痢、腹痛のみならず全身倦怠感や体重減少などの、るいそう(やせてきてしまうということ)が著明となる傾向があります。また、潰瘍が深く消化管を貫くために穿孔をきたしやすい事と、周囲の臓器と吻合してしまうなど瘻孔形成を認めることが多いです。腸管同士の瘻孔はそのまま放置する場合もありますが、膀胱や皮膚、女性だと子宮などに作られる場合は、ただちに抗生剤投与も併用してのバイオ製剤導入や外科的な治療の必要性が生じます。炎症の繰り返しは大きな肉芽形成をきたし、腸閉塞状態となることもあり、そうなると、やはり内科的治療では改善しませんので、そうした場合も外科的治療の必要性が生じます。また深い潰瘍は著明な出血を伴い、ひどい貧血症状をきたす事も多いです。

検査

潰瘍性大腸炎と比較して、炎症蛋白であるCRP上昇や白血球上昇をみとめることが多いです。また消化吸収障害をきたす事がおおく、ひどい貧血や栄養状態の悪化を認める事も多いです。内視鏡的には典型的な深い潰瘍形成(縦走潰瘍)と周囲のごつごつとした粘膜変化(敷石状変化)が特徴的で、組織生検の結果で非乾酪性肉芽腫という所見を認めると確定となります。その意味ではクローン病が疑われる場合は早期に大腸内視鏡検査を行うことが重要です。また病変は口の中から肛門までおかす病気ですが、小腸病変を伴うことが多く、経過中に小腸の検索としてバリウムをもちいた小腸造影は必須と考えております。大変ですがしっかりと診断し、病変がどこに存在しているのかを明らかにすることが重要なのです。

クローン病軽症
クローン病軽症
縦走化したアフタ様びらんを認めます
クローン病重症
クローン病重症 
縦走化した潰瘍と周囲粘膜の
敷石状変化を伴います

治療

症状のところで少し治療も併せて説明してしまいましたが、古くからは脂肪排除とアミノ酸投与という成分栄養療法が主流でありました。しかし、なかなか食事を中心とした治療のみでは安定化はきびしく、ステロイド投与を併用したり、手術を行うということがおおく、最終的に何度も手術を繰り返すために短腸症候群となり、栄養摂取ができなくなるために、埋め込み式の中心静脈栄養法を導入せざるとえないという状態になることが、非常におおかったのです。しかし、2003年にレミケード(インフリキシマブ)と呼ばれる抗TNFα抗体というバイオ製剤が導入されるようになってから、クローン病の治療は劇的に変化をとげました。今までなら完全に寛解状態にもちこめずにだらだらと、どうにか悪いなりに維持していくような加療がメインであったのですが、完全に寛解状態に持ち込むことが可能となってきました。もちろん、すべて完全にというわけではありませんが、いままでの治療の歴史を経験してきた自分にとっては、本当にすばらしい薬であると考えられました。現在では、この他にどんどん新たなバイオ製剤が導入されてきており、治療の選択肢はかなりひろがっていると認識されます。ただ、病態をよく把握してベストな治療を導入していくことが非常に重要であり、成分栄養療法やステロイド剤にしても、まだまだ非常に効果的であり、うまく使い分けることが重要と考えます。

最後に

この病気は知らず知らずのうちに静かに悪化して、突然腸閉塞や大量出血、瘻孔形成、穿孔などをきたす事が多く、胃や大腸内視鏡検査を定期的に行うことのみならず、小腸検査を、基本は造影を用いて行うことが重要であり(腹部CTやカプセル内視鏡を併用する形でも良いのですが、しっかりと病変を把握する意味では小腸造影が必須と感じております)、なかなかクリニックレベルで加療をほどこすことは良いことではないと正直思っています。しっかりとした大きな総合病院との連携のもと、加療していただくことが重要と認識しております。ただ、なによりもやはり早期診断・早期加療が非常に重要と判断し、病態に対して理解してもらうことが本当に重要と考えます。当院では、土曜日午後に特殊外来を設けておりますので、お気軽にセカンドオピニオン的に相談していただいてもらいたく思います。個人的なことでありますが、わたくしは医師になってから消化器内科を選択してからは、ずっとこの潰瘍性大腸炎とクローン病の炎症性腸疾患を中心として仕事をしてまいりましたので、良い加療、連携をご提供できるのではないかと思っております。

診療内容
内科・胃腸内科
院長
倉形 秀則
住所
〒212-0024
川崎市幸区塚越4-314-2
TEL
044-223-8006
アクセス
JR矢向駅 徒歩5分
駐車場
2台完備
●:14:00~16:00 特殊外来(潰瘍性大腸炎・クローン病)胃内視鏡検査・大腸内視鏡検査※予約制
休診日:火曜、日曜、祝日 
診療時間 日祝
9:00-12:00
外来
(胃カメラ)
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13:30-15:00
大腸内視鏡検査
(大腸カメラ)
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15:00-18:00
外来
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